はじめに:かつての私と、今の私
「寝具なんて、寝られれば何でもいい。」 24歳で北沢株式会社に入社した当時の私は、本気でそう思っていました。
自分自身にこだわりがないから、モノづくりも「売れる値段」から逆算して考えてしまう。どこにでもある、手頃なものを作ろうとしていました。
でも、10年以上かけて本当に良いものを知り、その背景にある「日本のモノづくり」の現状に触れる中で、私の考えは180度変わりました。

「安くて良いもの」なら、ニトリが最強です。
まず、はっきりお伝えしたいことがあります。
もし、お手頃な価格で、十分に使える寝具を探しているなら、私は「ニトリ」をダントツでおすすめします。あの価格で、あのクオリティを実現しているのは、本当に素晴らしい企業努力です。
でも、私が「結寝(ゆいね)」で提供したいのは、それとは全く別の価値です。
失われつつある「本物」を知る技術
今、日本の寝具づくりを支えているのは中小企業の職人さんたちです。 社長さんの多くは70歳前後。彼らは、生地の触り心地一つで品質を見分ける、いわば「本物を知る世代」です。
一方で、今の若い世代(私を含め)は、どうしても「どう売るか」というマーケティングに走りがちです。「この値段で売るために、このコストで作る」というモノづくり。
もちろん、それもビジネスとして正解かもしれません。 それを蔑ろにするべきではないと思います。でも、私は危機感を感じています。このままでは、日本が長年培ってきた「本当に良いもの」を知る人がいなくなってしまうのではないか、と。

寝具は、最高の「嗜好品」である
「寝られたら何でもいい」と思っていた私が、良い寝具に出会って気づいたこと。
それは、値段の違いは、はっきりと品質の違いに出るということです。
寝具は、ただの道具ではありません。人生の3分の1を共にする、最高の「嗜好品」です。 肌に触れる瞬間の心地よさ、深く沈み込む安心感。寝る時の贅沢を知ることで、日常の質は明らかに変わりました。

結寝(ゆいね)に込めた願い
「自分の身近な人にこそ、本当に良いものを使ってほしい。」 そんなシンプルな想いから、結寝は始まりました。
マーケティングから逆算したモノづくりではなく、職人の技術と、最高の素材が主役のモノづくり。 効率は悪いかもしれません。値段も安くはありません。
けれど、一度知ってしまうと戻れない。
そんな「最高の眠り」を、今の人に届けていきたいと思っています。
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