湿度が気になるお年頃-2
「無意識の汗」って聞いたことありますか?
「人は寝ている間でもコップ1杯分ほどの汗をかくってホント?」って聞かれたら、ホントなのですが、ちょっと勘違いしている部分もあるようです。
多くの人が「汗をかいた」「汗をかいている」と意識するのは、汗が流れたりキラキラと光っていたりする液体状態の汗を見たり感じたりした時ですよね。
冬に激しい運動などをすると湯気が立っている経験ありませんでしたか?
(ちなみにですが、湯気は非常に小さな水滴状態なので目に見えますが、水蒸気は水分子が単独で動き回っている気体状態をいい、全く目には見えません。)

これは汗腺から出ている「汗」ですね。これは「意識できる汗」です。(意識して汗をかいているわけではございませんが)
しかし、身体は汗腺からでる汗だけではなく、皮膚の角質層から常に水分を水蒸気として蒸発させていたり、呼吸によって水蒸気を放出しています。

意識することもありませんし、知らない人の方が多いというのが現実です。(水分を出していることすら見えないし、意識できませんね)
これは、何も活動していない時や、眠っている間でも休まずに行われている「無意識の汗」と言えるかもです。(正しくは汗ではなく「不感蒸泄」〈ふかんじょうせつ〉と言うらしい)
「人は寝ている間でもコップ1杯分ほどの汗をかく」とよく言いますが、調べてみたところコップ1杯分の9割以上がこの「無意識の汗」らしいのです。

この「無意識の汗」ですが、呼気からと皮膚の角質層からの発散は、周囲の空気の温度や湿度に応じて自然に蒸発するものらしいのです。
湿度が高いと蒸発しにくい状態になってしまったり、乾燥した空気中ではむしろ増加する傾向があり、寒い冬でも「無意識の汗(不感蒸泄)」がゼロになることはないそうです。

体温が上昇した時は、汗腺から発汗し、汗を蒸発させることで効率的に体温を下げます。「無意識の汗」だけでは追いつかない時のちょっとオーバーですが緊急事態の手段なのです。
寝ている間も、この「無意識の汗」は放出し続けているのです。汗もかいていないのにおふとんの中がモワ〜ンとムレる感覚を感じたことありますよね。たぶん、それですね!
人のカラダは、そうできているのですね。
実は汗をかかない動物も不感蒸泄はあるそうです。